平成29年11月17日 新橘ビル会議室にて「これからのネットショップはパソコンよりもスマホ!!!」が開催されました。当日は約40名の方にご参加頂きました。
今回は、このセミナーの潜入レポートです。
このセミナーはKDDIのECモール「Wowma!」さんの取組と、Wowmaさんで実践されているフランツ株式会社の中林様に取組いついてお話頂きました。
Wowmaさんには多大なにご協力を頂き、充実した開催することができました。本当にありがとうございました。
事例発表(株式会社紀州バイオ様)
株式会社紀州バイオ 青沼氏
✔会社概要
・木酢液の取り扱い 500ml、2Lの2ライン
・風呂でも使用可能な最高級備長炭の木酢液"
✔木酢液とは
・炭焼き時に出る煙をパイプに通すことで落ちてくる水滴
・色や香りがよいものを選ぶとよい
・お風呂に入れると肌がしっとりしたり、体が温まったりする(薬事法上、効能をサイトに載せることは不可)
・ガーデニング、消臭剤、忌避剤としても使用可能"
✔会社案内
・ネットは2008年に楽天市場に出店
・木酢液とエコバッグの販売
・木酢液がブームになる前に卸販売から開始
・ネットショップは担当一人で
・エコバッグは商材を増やすために開始"
✔販売方法
・訳アリ商品を作る
✔お試しボトル
・競合他社は窯元からの直接仕入れで安く販売しているので、入り口商品に1000円商品を作った
✔お試しボトル訳アリ商品
・価格を抑えるための商品を作成。リピーターの8割が訳アリ商品を利用
✔まとめ買い企画
・まとめ買い促進
✔プレゼント企画
・購入本数によって、木酢液を使うときに利用する道具をプレゼントに
✔レビュー
・手書きの手紙をいれることでレビュー増加
・口コミ5000件に到達したときに手書きをやめ、チラシやサイトへの誘導に変えた"
✔失敗したこと
・当初は香りについての説明をしていなかったので、口コミで不評に。
・香りなどの不評に繋がる事項は注意書きをきちんとしておくべき"
✔今後考えていくこと
・ページの改善(保健所の指導を反映)
・なるべく経費をかけずにアクセス数を増やす
・リピーターさんへの接客
やってみよう!Wowma!セミナー
KDDIコマースフォワード株式会社
坂元竜也氏
和歌山県のECモール展開状況
・積極的にECモール展開している県
✔ECマーケットのトレンド
・16年時点でスマホ化率 32%
✔Wowmaの歴史
・auショッピングモール、DeNA(ビッターズ)が統合し、Wowmaに
✔KDDI基本戦略
・メインの通信事業以外の、非通信事業を伸ばしていきたい
・非通信事業=食品、日用品、でんき(関電)、生命保険(ライフネット)、損害保険、住宅ローン
→この中で、食品日用品を重要と位置付ける
・au経済圏の拡大とモールの役割。AuのWALLETポイントとWowmaその他非通信事業をぐるぐると回していきたい
→16年に7300億円、17年にはWowma含めて1.2兆円、19年には2.8兆円
・流通計画としては3年で1500億円へ"
✔モールの現状 "・女性の20~30代がボリュームゾーン(男性は30~40代)
・スマホ購入は8割
・ビッターズ買収し、リリース後の流通経緯
→毎月前年越えを達成している
・購入ユーザー構成比が変化。12年は10~20代で半数近くだったが、現在は25%を切っている。20~30代後半でほぼ半数。
・出店数も増加。毎月1000店舗以上出店"
✔今後
・KDDIサービスとの連携を通じたロイヤルカスタマーの醸成。
→データプレゼント、ギフト券、スマートパス、金融業でカードでのポイントなど"
auスマートパスとの連携 "・1500万人のauスマートパス会員をダイレクトにWowmaへ誘導
・3か月連続1000円クーポンプレゼント施策は当たっている"
auグループとのシナジー "・J:comやグノシーなど、グループ内でのau以外のお客様接点の活用ができる
→auユーザーだけではなく、周辺のユーザーも取り込んでいく"
マスデジプロモ ・年末商戦はTVCMで認知度アップを目指す
✔便利になった店舗運営
・作業負荷軽減を目的とした新システムを導入。Wow! Manager
・新検索広告を11月より提供開始"
✔他社よりもお得な点
・入会金、月会員価格が1年間無料。コミコミ出店プランだとカード利用手数料もお得
・キャリア決済もカードと同じ料率で利用可能"
KDDIコマースフォワード株式会社
濱中大二郎氏
新規市場開拓部門、販売開始まで
✔「目標設定」
1、指標に分解する(売り上げ=訪問者数×購入転換率×購入単価)
2、属性に分解する(売り上げ=新規購入者+リピート購入者売り上げ)
3、商品に分解する(売り上げ=商品単価×販売個数)
→これらをボタン一つでチェックできる"
✔「基本設定」
・送料についてなど、事細かに説明することでお客様の信用を得る
・決済は8割近くがキャリア決済やクレジットカード利用
(au簡単決済が43%。その他docomo、SB合わせると半数)
→キャリア決済は上限10万円。月が変わる1日が売れる。月末に宣伝等入れるとよく動く
・ペイジェント利用は審査に時間はかかるものの、必ず用意するべき"
✔「検索対策」
・現在は7割が検索からくる
・検索広告はおススメ
・まずは月初が重要、モールが開催するセールに合わせて準備を進めることが重要
・回遊率と転換率は比例するので、回遊率を上げるのは重要
→検索窓をつけたり、類似商品紹介をしたり。ボタンで簡単にできる"
✔まとめ
・目標設定は自分の店舗や商品の特徴を理解することでアクションプランを明確にできる
・初期設定は細かいが、きちんとやってください
・決済導入はコミコミプランはどの決済を入れても決済手数料は変わらない
・出品は出品数多く、細分化した検索ワードで
・検索対策は検索対策をしっかりと
・回遊率はCVRとの比例を知る、ボタンで簡単に機能を設置できる"
✔質問
9月に申し込みました。ペイジェントも通った。
検索対策には商品名を前に、キーワードボックスは空白で区切っていくつか入れられる
注意点 他モールからCSVで情報を流し込む場合、キャリア決済がオンになっているかをチェックしてください
出展されている方による事例紹介
フランツ株式会社 中林慎太郎氏
✔お仕事内容
・社内システム設計管理、EC事業全般、予算、広告等業務全般
✔神戸フランツ 会社概要
・従業員数 140人(正社員20人程度)
・神戸市内に8店舗
・ECサイトは7店舗
・WEBスタッフは6名(毎日3名)
・受注スタッフ6名(毎日3名)
・EC:実店舗:卸=1:1:2"
✔多モール展開の利点
・7店舗(Wowma!、楽天、Yahoo、amazon、本店、ポンパレ、ぐるなび、47、LINEギフト、ルクサ)
・各モールは国だと考えている。人種や言語、文化が違う。
・新たに開拓・認知させなければならない
・新規立ち上げモールは日用品(水と米)がキー
→水と米が売れると他の商品も売れる。水と米は基本商品。お客様はモールを見るつもりで買うもの。それらを買って満足すれば、次も買いに来る"
多モール展開の意味とポイント "①全体を見て商流を考えることができる
→検索ワードを見ていると、「クリスマス」が上がるポイントがある。それを逃さずにメルマガや広告を打つ。が、1店舗だけだとそのモールの特異事象かもしれないので、多店舗でチェック
②各モールをひとつひとつの国家として考える
→手間は増える
✔ではなぜ今Wowmaなのか
→いまいちなポイントがたくさんある" "・最近のECCは広告ばかりで困る
・そもそもの規模が他モールに比べて小さい
・古参がいるので新規参入はうまくいかないのでは?
・歴史は古いけどガラケー
・携帯キャリアも伸びるけどそんなに期待できるのか?"
✔参入の理由
①唯一無二のキャリアに期待
→例:楽天ポイント、楽天モバイル、楽天ペイ、楽天市場(それぞれが少しずつかぶる)
→例:SB、Tポイント、Yショッピングは接点が少ない。ファミマとTポイントが少しかぶるくらい
→例:docomo、ローソン、ポンタポイントは接点がある。ポンパレはポンタポイントとのみ接点
*auとWowmaは重なる。そこにau walletとスマートパス、ルクサが少しずつ接点
(auキャリアの維持のためにwowmaを作ったのでは?ポイント連携でお客様に離れずに使っていただく)
②ECCの
KDDIコマースフォワードの執行役員 島崎さま 営業部長 後藤さま
✔auとWowmaの関係
・WowmaはKDDI本体の直下の部署
→キャリア乗換ができなくなってきている今、契約者数を維持するためにも付加価値をどうつけるか、というところ。現在1,000億ポイントが溜まっているが、それを使うための仕組みがない。日常使うものに変換して使ってもらおうという考えかた
→しっかりとポイントを使っていただくために、しっかりと店舗に参入してもらう"
✔au内で広告をしていくことは考えているか?
・今の強みはお客様のデータ。家族構成まで入ってくる
・auユーザーでWowmaにタッチしてないお客様の取り込み展開を考えている
✔ECCのKPIが広告費ではない?
・商圏を合わせるベースを作る段階。
・現在の広告目標はゼロ。流通を上げることを第一目標に置いている
→モールとしても勉強しながら進化中
✔古参モールなのに数回名前が変わっている
・古参なのに新規モールだから、旧モールにいた大きな店舗が辞めていたりする。新規参入がしやすくなる。今なら先行者利益が取れるのでは。
・まだカテゴリーによって店舗がない穴がある
・安心・安全を念頭に購入したお客様はリピート率高いので、先行者利益を狙える"
PC時代からSP時代へリアルとネットからO2Oへ
✔モール出店の注意点
・2年かけてプラスにもっていく
・システムはまだ未実装の部分もあるので、これから追加していく予定"
参入について ・最初はどんな店舗も売れない。認知がないから。参入は自分の意見、意思で参入を決めてください
✔質問
auショッピングモールがあったが、それとの差は?
・そもそもauショッピングモールの時代はDeNAとの協業でやっていて、100%auに利益が入るわけではなかった。それ以外の部分に力を入れていた
・昨年の統合により、100%auが力を入れられる状況に"
✔CMについて
・11/24 関西からスタート。Wowma独自のもの。関西でABテストして全国展開へ。
・今後5年の計画をauと立てている。3年間は予算も確保済み。
今回も大変、有意義なセミナーとなりました。
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